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パワポケの進
「パワプロ6」の番外編にあたる「パワプロクンポケット」に登場する進は本編とは大きく異なる運命をたどることになる。
高校二年の夏、甲子園の地区予選を控えた進は主人公のチームメイトが仕掛けた妨害工作が原因でトラックに跳ねられてしまう。病院に搬送された進は一命こそとりとめたものの、ある日病室から忽然と姿を消した。
一年後、甲子園で「聖皇学園(せいのうがくえん)」との決戦を迎えた主人公は聖皇学園のエースである「野球マスク」が進であることに気が付く。病室から消えた進は悪の組織「プロペラ団」に誘拐され、その傘下である聖皇学園の生徒として甲子園に出場していた。
聖皇学園の選手たちはプロペラ団によって改造手術や過剰なドーピングを施された超人軍団だった。しかし、その副作用によって進は視力のほとんどを失い、肉体は既にボロボロになっていた。
試合終了後、マウンドに倒れる進に駆け寄る主人公。進は守に抱えられてマウンドを去るが、その瞳には涙が浮かんでいた。
「甲子園で別れて以来、進君とは会っていない。でも、オレが野球を続けていればいつか進君と会える。そんな気がする」

更に詳しく!

「パワポケ」では「極亜久(ごくあく)高校」に入学した主人公が、廃部寸前の野球部を立て直すために奮闘する。
ある日、主人公が自主練のために神社を訪れると見知らぬ少年がそこで野球の練習をしていた。
主人公は「おい! 誰にことわって、ここで練習してるんだ!」と少年につっかかると、少年は「きみも野球部? じゃあ、一緒に練習しようよ」と提案し、主人公は彼と2人で練習をすることになる。少年はあかつき高校の猪狩進だと名乗った。
その後、主人公と進は練習や試合を通して友情を育んでゆく。
しかし、夏の大会の地区予選を控えたある日、進は主人公のチームメイトである外藤(がいどう)の仕掛けたバナナの皮で転んでしまい、そこをトラックにひかれて大怪我を負う。
あかつき高校との試合を控えた主人公は「進君と試合か、楽しみだなあ」と無邪気に進との勝負を楽しみにするが、進と会うことはなく試合に敗退。その後も神社に来なくなった進を気にして「最近、進君来ないなあ」と寂しげにつぶやくが、進と会うことはできないまま一年が過ぎる。
そんな中、主人公がいつものように神社で練習をしていると進の兄の守が現れる。守は「進が病院をぬけだしてからどこに行ったのか全然わからないんだ」と進の情報を伝えてくれた。
三年目の夏、主人公は「聖皇学園」のキャプテンである「野球マスク」と遭遇する。仮面をつけていて素顔が見ない野球マスクを怪しんだ主人公は彼に話しかけるものの、野球マスクは無言で立ち去ってしまった。
主人公が追いつくと野球マスクは「君じゃあ、甲子園に来れないと思うけど、来れたら勝負してあげるよ」などと言って主人公を煽る。主人公は「あれ? どこかで聞いた声ようなだな」と感じるものの、その場では野球マスクの正体はわからなかった。
夏の大会の地区予選を勝ち進む極亜久高校。そんな主人公たちの試合を遠くから眺めていた野球マスクは「パワポケ君も順調に勝ち進んでるみたいだね。よーし、僕もがんばるよ!」と、以前の高圧的な態度の彼とは異なる穏やかな口調でひとりごとを言う。
そして、極亜久高校は甲子園の決勝で聖皇学園と対峙することに。
試合前、野球マスクの姿を改めて見た主人公は「あれ? 進君?」と訊ねますが、野球マスクは「誰のことを言っているのかは知らないが、ここにいるのは野球に魂を売った男、野球マスクだ」と名乗ります。
そう、野球マスクの正体は進だったのです(見た目でバレバレでしたが)
極亜久高校との試合終了後、進は肉体の限界を迎えてマウンドに崩れ落ちそうになります。度重なる改造手術とドーピングによって、進の体は既にボロボロだったのでした。
主人公は進に駆け寄り「進君! 君は進君だろ! 試合をしていてわかったよ。君は間違いなく進君だ」と話しかけます。そして、驚く進に「君の兄さんがベンチに来ているんだ」と伝えました。
ベンチで試合を見守っていた守は「進! 自分の足でここまでこい! ピッチャーとしてマウンドを任されたからには、最後までしっかりしろ!」と進を叱咤激励する。
「はは…兄さんはやっぱり厳しいや」とつぶやく進の瞳からは涙が零れていた。
作中で語られなかった設定
「パワポケ」では進の身に起こった出来事の詳細は語られておらず、「進が病室から消えた」という情報や「聖皇学園の野球マスクは実は進だった」という情報からプレイヤーが推察する形となっています。
「進はプロペラ団によって改造された」という情報も具体的には言及されませんが、プロペラ団の関係者である鋼(はがね)とダイジョーブ博士の会話から推察できるようになっている。
また、本来の進はマイナス特殊能力は保有していないのですが、野球マスクには「一発」が付与されており、これが彼の肉体が既に限界状態であることを示唆していると思われます。
ですが、「どのような経緯でそうなったのか」まではわかりません。
その「経緯」については「パワポケ」の14年後に発売した「パワプロ2013」における「予後観察」と「野球マスクの秘密」イベントで言及されました。

「予後観察」では医者の加藤(かとう)先生のセリフから進がプロペラ団に誘拐されていたことがわかります。そして「野球マスクの秘密」では、プロペラ団の男たちが「猪狩進は交通事故にあい、野球ができない体になって悩んでいた。そこでオレたちが『善意』で手術してあげたのさ」と説明しています。
これらの情報から「進は交通事故が原因で野球ができない体になっていた」「それを治療するためにプロペラ団に協力する(聖皇学園に転校する)ことになった」という経緯があったことが判明します。
(※これ以前にも「パワプロ10」のサクセスオールスターズにおける野球マスクのプロフィールに「プロペラ団に誘拐され強制的に最強選手に改造された」という記述があります)
進が誘拐された理由に関しても「プロペラ団が猪狩コンツェルンを乗っ取ろうとしていた」という説明がされており、「パワポケ」では謎のままだった設定がかなり補足されました。
「だけど…もう一度、野球がしたかった。だから僕は…」
「パワプロアプリ」に登場する野球マスクが口にするこのセリフは「パワポケ」の進が口にしなかった切なる願いなのかもしれません。
